中川一史のひとりごと
2007-07-03T14:18:42+09:00
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一人で色々つぶやきます。
Excite Blog
中川一史のひとりごとは以下に移管しました!
http://hitorin2.exblog.jp/5821362/
2007-07-03T14:18:42+09:00
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新しいURL http://www.hitorin.com/column/]]>
第九十四話:普段着のIT活用セミナー
http://hitorin2.exblog.jp/5149808/
2007-02-21T16:30:19+09:00
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紹介文を載せておく。
「パソコンで授業をやると効果があるの?」「学校にプロジェクターがあるんだけど面倒じゃないの?」 こう思われたことはありませんか?また、このように校内で言われたことはありませんか?
本セミナーでは、普段着のICT活用のヒントがいっぱいもらえます。模擬授業をはじめ参加型のワークショップ、日ごろの悩みを解決するよろず相談コーナーなど、内容充実の半日です。また、アイディア満載のカンタン活用シートなどのおみやげもあります。
ぜひ、勢いでお越し下さい!
IT活用セミナー2007春「これならできる!普段着の活用」の申し込みはこちら。今日から!]]>
第九十三話:Churchlands Primary School
http://hitorin2.exblog.jp/5144657/
2007-02-20T10:11:18+09:00
2007-02-20T10:11:18+09:00
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国語の担当は、Jennifer Kennedy先生。アワードもとったことのあるベテラン教師だ。クラスは30人であるが、Year6とYear7の混成クラスだ。Year6の人数が少ないためにとなりのクラスの同様の日本でいうところの複式になっている。
学年では割っているが、個々のレベルにあわせて、複数の課題を提示することが多いという。しかし、参観した授業については、同じテーマで行っていた。
必須である国語は毎日2コマ(1コマは原則40分)あるようだ。
参観した授業は、国語のViewingの授業。この小学校でも、国語の1/4の時間をかけてViewingを行っている。ちなみに、残りの3/4は、日本での国語に領域としては似ている。
授業のはじめに、記事の読み合わせを行ったようだ(残念ながら、間に合わなかったので、Jennifer Kennedy先生が説明してくださった)。
ドイツの女性がパラグライダー中に積乱雲(上昇気流)に巻き込まれ、上空まで上がってしまい、凍えてしまったが、無事生還できたという話の新聞記事を見せ、
「なぜこのような写真を使っているのか」「なぜこのような見出しなのか」などについて分析させた。
この手のことはどうやらショートスパンでViewingの時間に行っている。Viewingでは、毎回の積み重ねと、次に示す大(中)単元をうまく組み合わせているように思えた。
次に、1枚の写真(土曜日の地域新聞に載った写真:シアトル警察の警官が、路地で黒人の子どもに話しかけている場面)を配布して、この一枚の写真から想像したことをまず書き出させた。その後、3人グループで話の構成を練らせる作業に入った。構成を考えるにあたって、グループに1枚「ストーリーボード」とよばれる6−9カット分がかけるワークシートを配布。一人一人異なった想像の書き出しから話し合いで1つにまとめることに。まさにD-projectでいうところの「建設的妥協点」を見いだしながらの活動となる。このような協調性を育む活動をJennifer Kennedy先生はとても大事にしているようだ。もっとも、なかなか時間がなくて、共同作業は大変のようだが。
最終的には、これをムービーに仕上げる。ただ、先に示した写真を6シーンのうちのどこかに入れるように教師が再度が確認。
内容からいくと、バイオレンス的な内容に流されがちな子どもたちだったが、「女の私が夫といっしょに行って楽しめるような内容にしてちょうだい」と、なかなか高度(?)な注文を子どもたちにつけていた。
このように、映像と言葉を何度も行き来させるような活動は、日本でも国語の学習内容として各学年で随所に扱っている教科書もある。ただ、系統的に組み入れられているとは言いがたく、つながりがまったく見えない場合が多い。しかし、現実には(日本の国語でも)このような内容が多く入ってきているわけなので、スパイラルにレベルアップしていく見通しを教科書や指導書で示す必要があると思う。
オーストラリアのように、国語の領域にViewingが位置づけられ、「話す・聞く」「書く」「読む」との関係を明確に示してあることが理想だとあらためて思った。 ]]>
第九十二話:Mt Lawley Senior High Schoolの校舎
http://hitorin2.exblog.jp/5140125/
2007-02-19T08:44:14+09:00
2007-02-19T08:35:14+09:00
2007-02-19T08:35:14+09:00
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増築に学校1つ分の予算をかけるだけあっていろいろと設備が充実している。
国語以外のすべての教科が円滑に行われるような選択科目用の専用の部屋が用意されている。これを見ると、学習効果を生むのは、人(教師等)であることはもちろんだが、学習環境もとても大きな要因であると考えさせられる。特に、きれいな学校は生徒の使い方もちがうように感じた。 ]]>
第九十一話:パース訪問2日目ーMt Lawley Senior High Schoolー
http://hitorin2.exblog.jp/5135586/
2007-02-18T08:21:00+09:00
2007-02-18T08:34:50+09:00
2007-02-18T08:21:46+09:00
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訪問の2日目からMt Lawley Senior High Schoolを紹介する。ここも公立の中高等学校だが、どうやら1日目のOcean Reef Senior High Schoolよりは、予算のある地域のようだ。
1956年創立で音楽、語学をウリにしている学校だ。オーストラリアの場合は、何をウリにしているかと、特に中高等学校の場合は、強調する傾向にある。政府からたくさんの援助をもらっていて、40億で最近、新校舎が再建された。Year8/9(いわゆる中学校)と Year10-12(いわゆる高等学校)は建物が分かれていて、中央に共有スペースがある。Year8/9とYear10-12では、大きく指導方針がちがうようだ。きちんと生活指導等に重点を置くために、Year8/9、ではチームワークで指導にあたっている。これに対し、Year10-12になると、興味関心がそれぞれでてくるので、教師はそれぞれに対応する授業方針を持っている。ちなみに、Year8/9のメディアの教科名は、そのものずばり「Media」。Year10-12では、これを「Media Production and Analysis」とよぶ。行う内容もうかがい知れる。そういえば、Year10-12の必修は国語だけだそうだ。
なお、2年間で両方の教員が入れ替わり、中学校部分と高等学校部分をすべての教員が経験する。
Media Production and Analysisは、他の学校等同様に、選択授業の1つなので、この授業を選択している生徒は、メディア制作などがとても好きであるか、またはこの種類の上級学校に進学を予定しているものがほぼ選択してくるようだ。
TEEという高校卒業試験があり、昨年からここに高校のメディアの授業の学習成果を成績に考慮してくれるになったという。
この選択方式はとても良いと思う。興味のある生徒は徹底的にこの分野を選択できる。以下にも示すように、メディアの授業では、作ってみて考えるパターンが多い。これがとても重要であると思う。日本の教科情報もこのようなシステムになっているはずだが、なかなか時間をかけて制作する授業は多くないように思う。もっとも、日本の場合は必須であるが。
オーストラリアでは、中高等学校の場合、国語で約1/4にViewingが入っていて、制作まではいかないまでも、日本でいうメディアリテラシーの部分をここで学ぶことができる。ただ、どの程度までやりきっているかは、残念ながら学校(教師)によるようだ。
Year11の授業
授業内容はポップカルチャー研究。自分たちの好きな音楽や映像を鑑賞し、その後制作に入るようだ。ここでは、Googleを使用 していた。日本のOrangeRangeをピックアプしている生徒もいて、日本のグループもなかなかの人気らしい。
メディア担当のビル先生は、生徒が何か困ったことがあったらアドバイスをするというやり方を徹底している。ちなみに、ここで使われているメディアの教科書の筆者は、なんと今回お世話になっているJanとJulieだ!(写真右上)
毎回の授業で必ずラーニングジャーナルという活動記録兼評価表を提出させ、それで教師の評価している。
ホワイトボードに全て学年の生徒の指示が記入されている。
ちなみに、この学校でも使われているPCはMacだった。
西オーストラリア予備知識2
TAFEというMedia,Healthなど職業の専門学校などの試験がある。筆記試験はなく、面接とラーニングジャーナルやいままで作ったCG等のポートフォリオを提出すればよいそうだ。
ちなみに、オーストラリアの場合、大学進学は15%位である。 ]]>
第九十話:パース1日目ーOcean Reef Snior High Schoolー
http://hitorin2.exblog.jp/5127527/
2007-02-16T07:32:00+09:00
2007-02-16T07:34:57+09:00
2007-02-16T07:32:31+09:00
hitorincom2
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9月に知り合ったJanさんにコーディネートしてもらい、一番ホットな学校をめぐる1週間だ。今日はまず、その第一弾で、公立の中高等学校を訪問した。
【学校規模】
90名の教師。1350名の生徒。ただ、敷地が広いので、そんなにたくさんいるような感じはしない。チャイム(?)が日本でいうと、防災訓練のサイレン。ちょっとはじめはびっくりする。
【科目】
必須は国語などほんの少しで、ほとんどの科目は選択授業だ。われわれが見せてもらったメディアスタディ(ICT活用に限らず、メディアリテラシーの授業を行う科目)も選択科目の1つだ。選択科目は25名が定員。
【Media Studyの授業】
22名が受講。Year12(高校2年生)。
まずは撮影の基本を学ぶ授業だった。撮影の基本とは、フレームをどうするか、一人だけが映っているときは肩から上を映すなどのきまりを、古典的な映画の映像を見せながら学習。
選択でYear8からメディアスタディを選択している生徒がほとんどであるが、はじめての生徒や学習内容を忘れている生徒が多いため、改めて基本から学習することにしたと言う。
この授業では、「メディアとは何か」「チームワーク」「メディアで使われる言葉」などを参加する(生徒自ら撮影してみる)ことで学ぶ。例えば、広告を見るだけでなく、「どうやって作られているか」「どんな道具を使っているのか」「どういうふうに影響を与えるのか」などについては、作らないとわからないという。このへんは、私も同感。読み取るだけではダメだと思う。
生徒は教師の説明を聞いた後、グループに分かれ、ビデオカメラを持って校内で撮影をした。教師は授業終了20分前に戻ってくるように伝達。普段の撮影時は撮影の様子を見て回る。撮影に対してアドバイスをする。
教室に戻ってきた生徒の作品を見て、教師はシートにコメント、及び評価をすぐに書く。その場で書いてあることが大事だと言っていた。
設備が整っていない中でどのように工夫するかということにビンセント先生は尽力している。公立でも設備な整っていなくても、ここまでできるということを示したいのだと思われる。
板書には、以下のように書いてあった。
Back to Basic Task(基本に立ち戻ろう)
FOCUS(注目点)
-common skils(ズーム禁止などの共通の技術)
-smooth transition(滑らかに移動)
-group organization(チームワーク)
-working with time constration(時間制約)
-media etiquette(メディアエチケット)
オーストラリア学校事情予備知識1
【学校種や年度】
西オーストラリアの学校は、7-3-2制である。
5才から入学、17才で高校最終学年になる。日本と比べると、1年早く入学し、1年早く高校を卒業することになる。
中学校1年生はYear8、高校最終学年はYear12。
オーストラリアは1月下旬〜2月上旬が新年度。
Year10までは義務教育。Year11からは仕事がある生徒は卒業できる。
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第八十九話:普通教室でのICT活用、なぜ日常化しないか(後編)
http://hitorin2.exblog.jp/5077647/
2007-02-04T22:22:03+09:00
2007-02-04T22:22:03+09:00
2007-02-04T22:22:03+09:00
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透明性の追究1:手軽さ
手間をかけないちょっとした工夫のおすすめも必要だ。例えば、最近のプロジェクターは性能が良くなっているので、三脚のついたスクリーンを使う場所まで運ばなくても、壁があれば十分にそのままうつせる。黒板に写したっていい。「スクリーンも準備しなければならない」と思ったとたんに敬遠する教師もいる。 デジタルカメラだって、撮った画像をパソコンに入れなくても、テレビにはすぐ映せる。こういうことも知らないで、「パソコンにとりこまなくちゃならないなら使いたくない」と思い込んでいる教師もいるかもしれない。また、大きくすることの効果はデジタルだけではない。紙で大きくできるのであれば、掲示したり書き込んだりできるので、大判プリンタがあるのなら、これも活用したい。
透明性の追究2:いつも使える状態
たしかに、効果的ではあるICT機器も、準備等に大変な負荷がかかるなど、使いにくい環境にあっては何にもならない。たとえば、デジタルカメラはいつも使えるように充電されているだろうか。使い終わったクラスが充電するような、あるいは、使い終わった電池入れがあって後で担当が充電しておくような「システム」が確立していればすむことだ。また、各階に1台しかないプロジェクターはいちいちケーブルをつなぐのが面倒だという教師も少なくない。だったら、カートにひとまとりにしておいて、DVDデッキなどとつないだままにしておく。これだと、教室にひっぱってくるだけで、電源を入れるとすぐに使える。また、高学年だと、このような準備を係の子どもにしてもらうことも良いかもしれない。
透明性の追究3:軽重
学校によっては、よく使っている教師とあまり使っていない教師の差が明らかになってくることも少なくない。このような時に、わざと使っていない学年や学級のところに、数が限られている機器(プロジェクターなど)を常備させ、活用の活性化を促している学校がある。一方、限られている機器だからこそ、使っているところに常備させ、校内研究会や保護者会で状況を公開している学校もある。いずれのやり方が適しているかは、その学校の実情にもよるので、一概には言えないが、いずれにしても台数などが限られている場合は、より活性化するための工夫が必要であることは確かだ。
透明性の追究4:慣れ
どこに置いてあるかが重要である一方で当然のことながら、ICT機器等と子どもたちをどのようにかかわらせるのかというのは大きなポイントだ。例えば、電話やFAX。改築したある学校では職員室ではなく図書室にFAXが置いてある。使うときの敷居の低さという点ではこの効果ははかりしれない。しかしながら、まだ普通の学校ではFAXは職員室にあるだろう。置き場所は職員室でも、「どのように子どもたちとかかわらせるか」でだいぶ状況は変わってくる。また、子どもたちの使う頻度が増すと、故障する可能性も高くなる。しかし、使い方の指導は大切だがこれを言いすぎると、担任の教師は使わせにくくなる。「壊したら直せばいい」くらいの構えでいたいものだ。
いろいろと述べてきたが、情報担当リーダの役割は重い。具体的な授業場面で子どもたちの姿で効果を示す事は何よりも大事なことだし、日頃、使う安くしていくのもリーダの采配がものをいうことが多い。最後に述べた「慣れ」にしても、使いはじめのバイアスはいつしかとれて、どんどん効果が見えてくる事がある。活用の効果はともかく、ここまで使わせる辛抱が情報担当リーダには必要になってくる。
また、パソコン等のICT機器はできるだけ身近にあることが望ましい。 十分なコンピュータの台数がある学校はほとんど皆無だろう。それでも、 校内にあるコンピュータの一部を空きスペースや廊下などに配置し、わざわざコンピュータルームまで行かなくても子どもたちが 「ちょっと使える」 環境を保証している学校がある。 調べ活動などでは、 何も全員がコンピュータを使う場面だけではない。 使いたい子だけが使えれば良い。教科に関連するデジタル化教材もこのような身近な環境で活用するのがベターだと考える。]]>
第八十八話:はじめて書きました
http://hitorin2.exblog.jp/5067323/
2007-02-02T12:50:00+09:00
2007-02-02T12:48:05+09:00
2007-02-02T12:41:45+09:00
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第八十七話:普通教室でのICT活用、なぜ日常化しないか(前編)
http://hitorin2.exblog.jp/4932437/
2007-01-02T23:11:27+09:00
2007-01-02T23:11:27+09:00
2007-01-02T23:11:27+09:00
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パソコンやプロジェクター、そしてプリンタ、デジタルカメラなどのICT機器は、たしかに子どもたちが調べてまとめて伝えるための道具としてさまざまな場面で効果的だ。しかし、普段使ってなかったり、ICT機器に慣れてなかったりする教師が、校内に機器があるというだけで授業に活用するようになるのだろうか? わざわざICT機器を教室に運んでくるのだろうか?日常的な活用は「効果」と「透明性」の両面から進める必要がある。
あまりICT機器になじみのない教師にとっては、『使ってみましょう』と言われても「どうしてわざわざ機器を使う必要があるのだろう」と思うものだ。しかし、日ごろ活用している教師を見ていると、機器の特徴をうまくいかしている。うまく活用するポイントは、効果を具体的に校内の教師に示す事だ。ここでは、前編で「効果の追究」として4観点を、後編として「透明性の追究」として4観点を述べる。
効果の追究1:大きいことは、いいことだ
これは拡大提示することによって、焦点化や共有化がはかれる、ということだ。例えば、算数の授業において、プロジェクターに投影し、はかりの目盛りの一部を大きくすることによって、一点に集中する。
教科書をそれぞれ見ていると、それだけで時間がかかる。「本当は他のことに時間を費やしたいのに」というときに、「ここを見て」ということで、つぎに進めることはよくある。もちろん、拡大提示はデジタルに限ったことではない。大判プリンタを使ったり、模造紙に書き込むことでも大きくすることは可能だ。この場合、コストや手間はかかるが、授業終了後に、教室掲示ができる利点がある。また、グループで書き込みをいれたり、コメントを貼ったりするときにも、紙は便利だ。
効果の追究2:動く事は、いいことだ
動くことで言うなら、デジタルは得意だ。例えば、書き順。教書で1つ1つ増えていくよりも、デジタルコンテンツをなぞっていった方がわかりやすいに決まっている。教室にパソコンが設置してあるならそれこそ、子どもたちは楽しみながら休み時間に覚えてしまうのではないか。また、あさがおの夜の様子を短く編集して見せたり、分子の動きを見せたりと、普段体験することのできない世界を提示するなどの活用場面が考えられる。動くことで、知識・理解の補完になるのだ。
また、作り方や完成のイメージをつかむ例もある。
最近の図画工作科の教科書は、子どもたちの発想を刺激するような作りとなっていて、あまり作り方などが詳しく説明されていないし、説明されていたとしても図示である。そこで、教師が実物を事前に作成し、動かしながら提示するのであるが、繰り返したりいくつもの完成品を示したりすることはできにくい。しかし、教科書デジタル化教材を活用することで、アニメーションで作る過程を繰り返し見たり、いくつもの完成品を見て自分の作品のイメージ広げたりすることが可能となる。
効果の追究3:意図を把握するのは、いいことだ
たとえば、デジタルコンテンツを活用するする場合にもその意図があるはずだ。それは以下の4つに集約されるだろう。
○知識・理解の補完・定着
・なかなか体験できないことを疑似体験する
・くりかえし練習する
○イメージや意欲の拡充
・見ることで想像力を刺激する
・実際の体験の意欲を促す
○学び方の補完
・うまくいくポイントをつかみやすい
・実験の手順がわかる
○課題や疑問への発展
・見ることでさまざまな疑問がわいてくる
・学習課題に収束するようなきっかけになる
この4つのどれにもあまりヒットしないのであれば、それは使わない方が絶対に良い、ということになる。
効果の追究4:選択・組み合わせを検討するのは、いいことだ
ただし、 仮にヒットしたとしても、 知識の表面的な補完のみに終わらないようにすることが大切だ。授業場面1つとっても、「これが今日の授業の答えです」 と言わんばかりに水戸黄門の印籠みたいにしたり、45分の授業中ずっとデジタルコンテンツを使い続けたりしていると、いつのまにか子どもたちは 「わかったつもり」 になってしまうだろう。
例えば、理科の「人のからだのつくりと働き」では、電子情報ボードで相談をしながら情報を集める子どもたちの傍らで、人体模型を見ながらからだのつくりを確認する子どもたちがいるという光景も見られるというようなことも起こった。このように自分から情報に働きかけることで,調べる力がついたり,思考が深まったりする。
うまく活用していく鍵は 「デジタルとアナログの選択・組み合わせ」 にあると思う。 実際のインタビューや実験などにうまく展開できるような、「わかる」「できる」 にうまく効くようなデジタルとアナログの行きつ戻りつがどのように授業デザインできるかがポイントだ。また、プロジェクターや電子情報ボードで拡大提示する場合も、板書との組み合わせをどのようにするのかが重要だ。すぐに消えてしまうデジタルの画像も焦点化するのには適している。しかし、45分間観点を整理しておくには板書が適している。このように、どちらが良いかではなく、バランスの問題なのだ。
いかに普段の授業で子どもたちに実感をもたせられるか、 問題意識や追究意欲を高められるか、という授業デザインの問題なのである。 ]]>
第八十六話:再スタート
http://hitorin2.exblog.jp/4924291/
2007-01-01T00:44:00+09:00
2007-01-02T01:07:09+09:00
2007-01-01T00:36:02+09:00
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今年はどんな年になるのだろうか?
私にとって一番大きな出来事は、7年間暮らした金沢を3月で離れることであろう。
研究者になってこの7年間、走り続けてきた。
D-projectをはじめ、数々のプロジェクトをたちあげてきた。そのプロジェクトは今も続いているものも多い。
しかし、なんといっても、私を研究者として育ててくれたのは、水越敏行先生、吉田貞介先生、そして黒上さんが築いた石川のメディア研究の風土であり、岡部先生、村井先生@金沢星稜大学をはじめとする石川の実践者のメンバーだ。学校に入り実践研究をともに進める、研究会で平日の夜遅くに集まって実践を中心に議論する、、そんな日常の1つ1つが、私自身を少しずつではあるが、成長させてくれた。石川に来て、本当に良かったと思う。そしてこれからも、石川の実践メンバーと一緒に切磋琢磨していきたい。
7年ぶりに、関東に戻る事になった。まさに再スタートだ。新しい職場でも一生懸命がんばりたいと思う。]]>
第八十五話:吉岡さん先端授業、プロジェクター活用の研究会、そして鹿児島研究会メンバー来研
http://hitorin2.exblog.jp/4920879/
2006-12-31T14:18:00+09:00
2006-12-31T14:20:50+09:00
2006-12-31T14:18:16+09:00
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12/25は今年度で最後になる「先端科学技術の近未来」の授業。今回は、日本教育新聞の吉岡さんが、「新聞を読む」というテーマで、新聞記事をどのように作っていくのか、どのような着眼点で何を課題としているのかを話してくださった。読者は、紙面を右上から左下に読む傾向があるため、この方向で記事を作成する事。左上をスルーするので、ここに連載などの囲み記事を入れる事など、とても興味深い話をたくさんいただいた。また、この授業から、鹿児島マルチメディア研究会のメンバー6名(プラス赤ちゃん)が中川研究室に来研され、受講された。(この授業の最年少受講年齢を樹立!)
次の日は、石川県のICT活用研究会。総勢11名の実践発表、その後、参加者全員でのパネルディスカッションと休みもそこそこの充実した半日だった。今回のテーマはプロジェクターの日常的活用。アビオの書画カメラ付きのプロジェクターを使っている発表者が多かったので、その実践は、敷居は低いのだが、実に多義にわたった。特に、「知識・理解の補完に動くものをどう写す(書画カメラにはさむ)か」という発表では、大変盛り上がった。私からは、まとめとして、スタンダードとエクストラの活用をきっちり意識して分ける事が校内での普及には必要不可欠である事などを話した。
この研究会の様子は、日本教育新聞で掲載の予定。また、プロジェクター活用の実践は、日本アビオニクスとの共同研究のサイトに掲載予定。掲載されたら、またご報告する。
写真:上段は吉岡さんの授業風景。下段はプロジェクター活用の研究会の様子。 ]]>
第八十四話:情報教育マイスター研究会
http://hitorin2.exblog.jp/4859304/
2006-12-17T23:34:00+09:00
2006-12-17T23:41:16+09:00
2006-12-17T23:34:53+09:00
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情報教育マイスター研究会は、学校教育での情報化を推進する上でのリーダーを養成するために企画・運営している。しかし、いわゆるICTの授業や校務の活用に関する情報化リーダの養成ではない。機器やシステムの運用などではなく、校内マネージメントや情報教育(ICTだけではない)授業デザインやカリキュラムコーディネートの力量アップを目的としている。
さらに、「産官学民」と、立場の違う人同士が互いに理解し知恵を分かち合う協働の場を広げることを目指して活動している。
はなまるworldライブ報告で、詳細な記事をあげてくれた。]]>
第八十三話:松下教育研究財団の研究助成
http://hitorin2.exblog.jp/4793281/
2006-12-04T17:40:00+09:00
2006-12-04T17:43:46+09:00
2006-12-04T17:40:37+09:00
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第八十二話:たかが校舎されど校舎
http://hitorin2.exblog.jp/4708085/
2006-11-19T01:53:14+09:00
2006-11-19T01:53:14+09:00
2006-11-19T01:53:14+09:00
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こんな学校名をつけるところがアメリカらしい。
フィラデルフィア教育区では、40年ぶりの学校の開校となった。総工費は約75億円。2003年から開校のための準備がはじまっていた。
マイクロソフトはお金を出している訳ではないが、人的サポート、特にどうやって教員を雇うか、どのような考え方で学校経営を進めるか、望ましい学習環境はどのようなものか等、どんな学校を創るかそものものについてのコンサルタントとして積極的に関わっているようである。特に、この地域に通う予定の生徒達の特性を事前に分析してそれを学校創りに反映させるべく教育委員会や準備委員会に積極的に提言を行ってきたようだ。例えば、モチベーションやリーダーシップがもっと持てるようなカリキュラムの提案や生徒同士が討論できるような教室内の工夫(統べ絵tの教室の机がすぎにセッションでききるように可動式になっている、など)を実現してきている。
この学校はある意味で、マイクロソフトがコンサルタントを行って学校設立のパートナーとして関わる実験的な取り組みである。この試みが成功すれば、他の地域に展開できることを目標としている。
また、マイクロソフトUSの社内で活用している部署ごとのスキルチェックシートを今回教員向けにカスタマイズし、活用しているようだ。このチェックにより、個々の教師の弱点を研修等で個別に補っていくらしい。
教員は一人1台のPCを持っており、校務等では特に紙のテキストでの配付等はない(つまりすべてデジタルデータのやりとり)でまかなっている。もっともこの件(校務の情報化)については、最近日本でも、地域によっては積極的に進められようとしている。
この高校は4学年あり、生徒一人ひとりにも学校からPCが入学と同時に貸与される。一応、卒業に返却のようだが、どうも聞いているとそのまま返却なしということになる可能性が高いようだ(まだ1年生しかいないので、あくまでも可能性の話だが)。ちなみに、一学年は170名。生徒はPCを家にも持って帰るらしく、地域のフリーアクセスポイントがあり、ネットにアクセスすることに関しての家庭での負担はない。
もちろん、校内は無線LAN完備でどこからでもアクセス可になっている。残念ながら、サミット会期中は学校が休みで、授業の様子は見れなかったし、情報担当の教師から直接話が聞けなかったのが残念だが、生徒達はビデオの様子からすると、毎日の授業中で自分のノートPCはよく使っている。
さて、そんな中でも特筆すべきことが2つある。1つは企業が学校創りのコンサルタントとして参加していることだ。日本では、あくまでも学校が主体で、企業がそのほんの一部(たとえば機器の提供)をサポートする例はたくさんある。また、企業が出資して学校を設立する例もある。つまりはこのどちらかに偏ってしまう。学校設立のパートナーとして、ある意味対等な立場で関わる例はほとんどないように思う。今後、企業がお金や機材を出すのではなく、人やノウハウを出しながら、学校経営に関わるという試みがもっと行われてもいいように思う。
もう1つは学習環境として校舎の設計の重要性だ。学校はどんなに設計がすばらしくても、実際に教師と子どもたちが過ごしやすく、学習効果が上がってなんぼのものである。すばらしい学校の環境というハード面にどのようなソフト面(学校の方針はもちろんのこと、カリキュラム、授業方法の工夫、教師の意識・力量、授業に使われるコンテンツなど)が持ち込まれるかで、良くも悪くもなるのは当然のことだ。ただ、学習環境がたとえば教師の意識や子どもたちの行動にに大きな影響を及ぼすことは私の経験からもわかっている。また、これまでのデータで、全米の学校の出席率が63%なのに対し、この学校では93%。試験を受けに来る率は、全米平均70%に対し、この学校では100%だそうだ。
いずれにしても、この数値は、今後の数年間がどうなのかが問われるところではあるが。
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1:普通教室。机はさまざまな形がある。
2:どの教室にも天釣りプロジェクター&インタラクティブボードが完備されている。
3:ランチルーム。円形で実にオシャレ。朝早く来る生徒もいてここで自習等をするようだ。そういえば、壁側の席にはすべてコンセントが1ケ所ごとに完備されている。まるで空港のラウンジのよう。
4:理科室。机はすべて可動式。
5&6:Interractive Learning Centerという図書室兼学習センター。ただ、写真5のように、団欒できる空間が満載。外には森が見え、いつまでもいたくなる。
7:美術室。プロジェクターが3台天釣りになっている。アナログとデジタルがうまく教室空間として融合している。
8:ダブルルームという教室。名前の通り、2つの教室がパーテションで区切られている。英語などでクラスを2つに分けるときに使うらしい。
9:今回サミットの全体会場になったホール。これもこの高校の設備の1つ。
10:普通の教室にはレンジや冷蔵庫もあった。
11:高校の入り口付近。このままランチルームとつながっている。実に開放的だ。
12:廊下の床はご覧の通りのカラフルさ。
13:入り口を外から見たところ。 ]]>
第八十一話:School Of The Future World Summit
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hitorincom2
未分類
フィラデルフィアで行われたSchool Of The Future World Summitに参加した。マイクロソフトと連携してプロジェクト等を行っている政府関係者、NPO、教育委員会、教員等が集まってのサミットだ。今回は48カ国が参加した。日本からは清水先生@NIME以下、7名が参加。私にとっては、客員を勤めているNIMEの主担当プロジェクトであるNEXTの初仕事でもある。メンバーはとてもアクティブで一緒にいて楽しい。
テーマは未来の教室だが、主に、その環境の有効性を含めたビジョンについて、各国の取り組みを講演、パネル、ディスカッションの形でプレゼンする。途中にアクティブなセッション等が仕組まれており、カリキュラムについて、自国以外の人をみつけて討論するなど、だ。我々はインドネシア、マレーシアチームとセッション。
今回、日本チームは、フォーマルな発表はなかったが、エントリーしているNEXTプロジェクトの提案が通ると、私が来年発表することになるようだ。
今回、各国の取り組みで話によく出てくることが「フレキシブルな環境の実現」だ。たとえば、タブレットPCの活用をどのように学習にむすびつけるのか、机などの可動式の教室でどのように効果をあげるか、など。考え方も、ICT環境の話もさることながら、批判的な思考をどのようにつけるか、児童・生徒のモチベーションをどのようにあげるか、コラボレーションが成立するためのプロジェクト学習のあり方などがいみじくもどの国の発表からも聞かれた。School Of The Futureは、インフラの話から学習環境そのものやカリキュラム、授業方法へ、ということだろうと思う。
滝田さん@マイクロソフトには特にいろいろと世話になった。ホテルも快適だった。
1:3日間のスケジュール。朝から夕方までびっちりだ。
2:MSの教育担当のトップであるLindsay Sparkの基調講演。
3:MSの技術担当Bill Buxtonの未来の黒板に関する講演。
4:講演の後は、必ずQ&Aの時間がとられている。
5:1日目の夜は韓国チームと一献。
6:日本チームは朝から仕事モード。
7:シンガポールの2015年までのビジョン。実に明快だ。 ]]>
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